AIとコロナは「令和維新」!?①
AIとコロナは「令和維新」!?②
の続きです。
AI技術の進歩が目覚ましい現在、そう遠くない将来において、様々な分野で人手がいらなくなることはすでに実感している人も多いのではないでしょうか。
例えば無人のコンビニができたり、レジは全てセルフレジというスーパーも出てきました。自動運転技術の研究も進む中、タクシー運転手などもいずれは非常に数が少なくなる職業に挙げられています。
さらに、AI技術が進歩してくと、現在、上級職と位置づけされている「士業」の人たちも、将来的にはAIの圧倒的な情報量と分析力の優位性を前に淘汰されていくと言われています。
専門性の非常に高い人材が淘汰されていくと言われている今後において、「生産性が低い人材」は真っ先に淘汰されていくのは火を見るより明らかです。
明治維新においては、元武士の中には、起業をするのではなく、今でいうところの新しい業界への転職といった感じで農業などにシフトしていった者もいました。
今まで通りの収入やポジションで働けないため、意識を大きく変える必要がありましたが、それさえ乗り越えれば職はあったようです。
現代でも、仕事を選り好みしなければまだ職を得ることはできます。
しかしAIの進化は、近い将来、その受け皿さえも減らしていくのです。
AIとコロナは「令和維新」!?②において武士の完全なリストラまでにかかった時間は10年とお伝えしましたが、新型コロナウイルスによるパンデミックやAIの進化による維新元年を2020年と設定した場合、これからの10年は社会構造を変革するうえで非常に大きな過渡期と考えます。
その過渡期において「生産性が低い人材」、特に「既得権益を受けているであろうおじさん世代」である40代が大きなターゲットとしてリストラされていくものと考えられます。
明治政府に役人として登用された士族は全体の16%ほどに過ぎませんでしたが、現代に置き換えれば、今までと同じような給与とポジションの恩恵にあずかれる層がそれくらいの割合になるのではと考えます。
そんな過酷な時代となってゆくこれからを生き抜いていくために必要な生存戦略が、AIとの差別化を図れる領域を磨くこと。その生存戦略の肝として「心理的安全性の体現」があると考えます。
組織における「心理的安全性の体現」とは、「人の心をマネージメントしていく」ことに他なりません。
今まで以上にますます組織や個の生産性を重視する時代がくる中、「人の心」はまだAIには管理できない領域です。
将来的に、ITやAIで心理的安全性が確保されるようなシステムを整えたとしても、それを運用する人材自体が心理的安全性の体現ができていないと、十分な効果は得られないでしょう。
心理的安全性を体現して組織の潤滑油としての存在となり、企業やチームの生産性を高める役割を果たすことー
それがこれから待ち構えている激動の時代で求められる人材となるでしょう。
これは仕事の分野だけでなく、家族などのプライベートで自分が属するコミュニティ内でも同様に言えること。
幸せに生きるためには、「居場所」が必要です。
今は明治維新にも匹敵する激動の「令和維新」の時代です。
そんな過酷な時代を一緒に生き抜いていこうとする同志として心理的安全性を共に体現していきたいと、今回のコラムを書かせていただきました。