若手・女性人材を活躍に導く心理的安全性の高め方 ⑦

若手・女性人材を活躍に導く心理的安全性の高め方 ⑥の続きです。

最大のメリット「本音で話せる」環境づくり

前回は、心理的安全性を高めて会社やチームの体質改善を行うことで、健全な新陳代謝を起こすことの重要性についてお話ししました。今回は、心理的安全性を高めることで享受できるメリットについてお話ししたいと思います。
いろいろなメリットはあるのですが、最も大きなものとして「本音で話せる」環境がつくれることだと考えます。

健全な衝突を乗り越える 

このことは前回も少し触れましたが、「本音で話せる」ということは、良いことも悪いことも交えて意見をぶつけ合うことができる状態です。この状態は、良いことばかりを共有するだけでなく、都合が悪いことについても、忌憚のない意見をぶつけ合い、時には衝突することも辞さずに議論できることが可能となります。
心理的安全性という言葉を聞くと、どうしても相互の良好な関係性の構築に目が行きがちです。なので批判や否定をしてはいけないのではと捉えている方を多く見受けます。 

しかし、心理的安全性の本質は健全な衝突ができることにあります。
もちろん人格などの否定は論外ですが、成果を出すにあたって価値観や方針に対する考え方の違いは起こります。その時に、うわべだけの議論で、本質に迫るような内容を敬遠するようでは、成果を出し続けるチームづくりはできません。

チームビルディングの考え方にタックマンモデルというものがあります。
これは心理学者のブルース・W・タックマンが1965年に発表した論文で提唱された組織の成長の段階によっての状態を定義した内容です。その段階の中に、「混乱期」という時期があります。この時期は意見や主義、価値観の違いのぶつかり合いが起こる状態を指します。

この時期にしっかりとお互いの違いを受けとめ、健全な衝突を乗り越えたチームは次の成長段階に行くといわれています。成果の出せるチームを形成するうえでこの段階を経ることはとても重要です。

長くなってしまったので⑧に続きます。

もうしばらくおつきあいお願いします。次回は“相互の信頼と尊重を築く”

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この記事を書いた人

28歳の時に保育園経営者として独立。
保育園時代は陰で「パワハラ大王」と呼ばれ、従業員との関係性やチームビルディングに苦しむ。そこから自分の在り方を変えるとともに、組織の心理的安全性を高める取り組みを進めた結果、劇的な組織風土の改善に成功する。

心理的安全性の仕組化を社内で構築して、会社のシステム化に成功。3年間で売り上げ5倍、従業員数3倍以上を心理的安全性を高めながら成功。その後会社を教育系上場企業に譲渡する。

現在は「本音で話せる」をテーマに、心理的安全性や組織風土改善の教育、指導を実践している。

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