若手・女性人材を活躍に導く心理的安全性の高め方 ①

1 昭和的組織風土は弊害だらけ vol1

健全な新陳代謝が必須

 私は現在、全国各地から若手や女性が多い職場の組織風土改善や人材育成に関する相談を受けています。

仕事を通して感じることは「昭和的組織風土の弊害」が様々な業態で起こっているということです。

 この弊害は、月並みな言い方をするなら企業の「イノベーション」を起こす活力を奪っていると考えます。
イノベーションは革新的な変化をもたらすというイメージがあるかもしれませんが、 私自身は時代に沿った成長や生存をするための変化と捉えています。

 昨年からのコロナウイルス騒動により、テレワークの浸透など働き方の形態が大きく変わったことなどは身近な例でしょう。

 このイノベーションを起こすためには、企業の組織風土や人材の「健全な新陳代謝」が必須だと考えます。
例えば、AIやITの率先的導入や活用をして生産性の高い仕事環境を整えることが挙げられます。

これらの技術の発展は、仕事のやり方に劇的な変化をもたらしていて、今後その流れはより一層加速するでしょう。

特にAIに関しては日進月歩どころか秒進分歩のスピードで進化しています。
そのスピードは日々、加速しており、今までの仕事の価値観ではもはや時代の変化に追いついていけないと考えます。

 AIやITを使いこなし、企業のイノベーションを起こすことも企業の生存戦略の重要なポイントだと考えますが、その変化に対応するには、「デジタルネイティブ」といわれる10・20代の若手の人材を中心としたチームを機能させて活躍させる必要があります。

 正直申し上げて、40・50代の人材が劇的な変化を伴うAI・ITを活用しての企業イノベーションを起こすことは難しいです。

それよりはその能力を持った人材が活躍できるように導くことが求められます。

革新を起こす人材の登用

 また職場環境だけでなく、人材の登用に関しても多様性が必要と考えます。

 現代はビジネスの正解が見えにくくまたその正解をつかんだとしても陳腐化するのが早いです。

価値観も多様的になるなかで、若手だけでなく、女性のさらなる登用を促す必要があると考えます。
女性の価値観、感覚をビジネスに反映することは欠かせないと頭では分かっていても、そのための企業風土が整っていない会社が非常に多いのが現状です。

 そうはいっても、現代は女性の登用は進み、男女平等に向かっていると思う方もいると思います。
そう思う方は、賃金の格差、正社員比率、経営者・マネジメント層への登用率などをご自分で調べていただきたい。その格差はいまだに歴然としたものがあります。

 望まない人を無理に登用する必要はないと思いますが、もっと機会を得たいと思っている女性に対してはチャンスを提供すべきです。

国が女性活躍推進法を推し進めるのは、世界的にみて日本が女性登用の後進国だからという理由だけでなく、この多様的で変化が急激な時代に女性の活躍はイノベーションを起こす重要な要素だからと私は考えます。

 しかし、昭和的組織風土では若手や女性人材を活躍させるのは難しいです。

その弊害の中でも特に大きな課題なのが、「上意下達」と「同調圧力」です。

少し長くなってしまったので②に続きます。

→若手・女性人材を活躍に導く心理的安全性の高め方②に続く

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この記事を書いた人

28歳の時に保育園経営者として独立。
保育園時代は陰で「パワハラ大王」と呼ばれ、従業員との関係性やチームビルディングに苦しむ。そこから自分の在り方を変えるとともに、組織の心理的安全性を高める取り組みを進めた結果、劇的な組織風土の改善に成功する。

心理的安全性の仕組化を社内で構築して、会社のシステム化に成功。3年間で売り上げ5倍、従業員数3倍以上を心理的安全性を高めながら成功。その後会社を教育系上場企業に譲渡する。

現在は「本音で話せる」をテーマに、心理的安全性や組織風土改善の教育、指導を実践している。

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